扁平足というと、みなさん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
よく耳にする扁平足。
あなたは扁平足になると、身体にどのような影響が出るかはご存知ですか?
今回は意外と知られていない扁平足と身体の関係性について解説していきたいと思います。
扁平足とは
まず初めに、足の裏には3つのアーチが骨により形成されています。
内側にある内側縦アーチ、外側にある外側縦アーチ、足趾の付け根の位置にある横アーチです。
これらのアーチは、歩行や跳躍などで足が地面についた時の衝撃を軽減するためのバネの役割や歩行時などに足をけり出す際にも重要な役割を担っています。
衝撃が全てかかると足裏だけでなく膝や股関節、骨盤の歪みや腰痛など全身に影響を及ぼします。
偏平足とは内側縦アーチ、いわゆる”土踏まず”が無くなってしまっている状態を指します。
そんなに長くない立位や歩行でとても足が疲れる方や、足の裏が痛む方、つま先立ちがしにくい方は、もしかしたら偏平足かもしれません。
偏平足の種類
先天性のもの
赤ちゃんは産まれたばかりの時は自分の足で歩くことをしないため足のアーチはありません。
歩き始めると同時にふくらはぎの筋肉や足底の筋肉をきちんと使うようになることでアーチが作られていきます。
しかし極まれに先天性垂直踞骨や足根骨癒合症などと言った先天的な病気の場合もあります。
もし4歳を過ぎても土ふまずが全く形成されず、バランス感覚があまりにも悪かったり、歩き方がおかしいと感じた場合には一度医師に相談するようにして下さい。
舟状骨が落ちる場合
内側縦アーチの頂点となる舟状骨という骨が落ちてしまうことがあります。
その原因は舟状骨を支えている筋肉にあります。
・長母趾屈筋
・長趾屈筋
・前脛骨筋
・後脛骨筋
これらの筋肉は全てふくらはぎから始まり足の骨に付く筋肉です。
主にこれらの筋肉は足の指を曲げたり、つま先立ちをするための作用を持っています。
この筋肉たちが弱くなると舟状骨が落ち、内側縦アーチの低下に繋がってしまうのです。
足裏の筋肉の低下
足裏には実はたくさんの筋肉が存在します。
それぞれ細かくみると作用は変わってきますが、簡単にいうと踏ん張るといった役割をしてくれています。
この筋肉が衰えると足底アーチを支え切れなくなり扁平足になってしまいます。
スポーツをする上でも踏ん張る力、地面を足でとらえる力はとても重要です。
後脛骨筋腱機能不全
後脛骨筋とはつま先立ちをしたり足首を内返しに動かす時などに働く筋肉です。
このタイプの方は足底を見るときちんとアーチがあるので、立たないと分からないことが多いです。
足底に体重がかかると、後ろから見た時に踵が内側に倒れ土踏まずがつぶれるような形になってしまいます。
また、同じく後ろから見た時に、正常であればまっすぐのはずのアキレス腱が外に開くような状態になってしまっている、片足立ちでのつま先立ちがうまくできないことも特徴です。
内くるぶしの痛みを訴える方も多いため参考にしてみて下さい。
扁平足の原因
・運動不足
・ヒールを良くはく
・長時間の立ち仕事
・年齢による筋力低下
・靴紐を緩めた状態で履いている
このようなことが扁平足に繋がってしまいます。
また、土踏まずがなくなる事によって足の親指のあたりに負担がかかりやすくなるため扁平足が進行すると外反母趾になってしまうことも。
扁平足のチェック法
簡単に自分が扁平足なのかどうかをチェックできる方法をご紹介します。
①まずボールペンを1本用意します。
②楽に立った状態でホールペンを土踏まずと地面との隙間に差し込みます。
このときに、もしボールペンを踏んでしまっていたら扁平足の疑いがあるので注意して下さい。
扁平足を治すには
今回は扁平足を治すための2つの方法をご紹介したいと思います。
タオルギャザー
①フェイスタオルを1枚用意し、床に広げます。
③タオルの端を踵で踏むように足を乗せます。
④足が浮かないように注意しながら足の指の力を使ってタオルをたぐり寄せましょう。
これを左右3セットずつ行って下さい。
足底を緩めるテニスボール
①テニスボールを用意します。
②立った状態で片方の足の土踏まずの位置にテニスボールが来るように足底でコロコロ転がして下さい。
ゴルフボールで行っても良いです。
イタ気持ち良いくらいの強さで踏むようにしてみてください。
これを左右2分ずつ行いましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
扁平足は足のアーチがなくなるため衝撃の吸収ができなくなってしまいます。
足の疲れやすさだけでなく、時には骨盤をゆがませる原因となり腰痛や股関節・膝の痛み、肩こりなどに繋がってしまうことも。
また、先程も少し触れましたが扁平足は、外反母趾・内反小趾や足底筋膜炎などを引き起こしてしまうことがあります。
アーチを作るためのトレーニングに加え、裸足で生活するようにすると、靴を履いているときよりも足の指の筋肉を使えるのでオススメですよ!
扁平足用のインソールも販売しているので、こういったものも活用できると良いかもしれませんね。
将来ロコモティブシンドローム(筋肉・骨・軟骨などの運動器の障害で歩行などができなくなるもの)にならないためにも、今のうちから健康的な足を目指しましょう!