「第二の骨格」と言われる筋膜(きんまく)とは

最近よく「筋膜(きんまく)リリース」や「筋膜はがし」なんて言葉を耳にすることが増えたと思います。

よく広告などでも出てますよね。

そんな筋膜ですが、実はどんなもので、どんな働きをしてくれているのか知っていますか?

今回は筋膜が身体にとってどんな重要な働きをしているかをご紹介します。

 

 

第二の骨格「筋膜(きんまく)」

 

筋膜の働き

筋膜の働きは大きく4つに分かれます。

 

・身体全体を包み込み、姿勢を支える

・筋肉と筋肉がこすれないよう保護し、スムーズに動かせるようにする

・外から加わる衝撃から身体を守る

・臓器をその位置に保たせる

 

このように、筋膜は姿勢を支えたり内臓の位置を保たせているため「第二の骨格」と呼ばれているのですね。

 

 

筋膜とは

筋膜とは、その名の通り筋肉を包み込んでいる組織膜(そしきまく)と言われる膜です。

筋膜といっても実はいくつかに分かれます。

 

浅筋膜(せんきんまく)・・・皮膚の下にあり、全身を包み込んでいる

深筋膜(しんきんまく)・・・全身の筋肉を包み込む

 

深筋膜はそこから3つに分かれます。

筋外膜(きんがいまく)・・・1つの筋肉を包み込む

筋周膜(きんしゅうまく)・・・筋束(きんそく)を包み込む(筋肉は筋束がたくさん集まって作られる)

筋内膜(きんないまく)・・・筋繊維を包み込む(筋束は筋線維がたくさん集まって作られる)

 

また、筋膜はコラーゲン繊維でできており85%が水分という構造です。

そのため、水分不足でも筋膜は柔軟性がなくなります。

その他にも、デスクワークや立ちっぱなしの仕事などで同じ姿勢をとりつづけなくてはならないと、筋肉を動かさないため筋膜の動きも悪くなり本来の働きができなくなります。

 

 

姿勢と筋膜

姿勢は普段からとっているクセが積み重なり作られます。

みなさんも、わざと姿勢を悪くすることはしていませんよね。

「丸めようと思っていたわけではないのに、気付いたら背中が丸まってしまっている」という方のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。

 

元々は良かった姿勢が、だんだんと悪くなってくる・・・

その原因は、日頃のクセから生まれる前後左右の筋肉の硬さの差や、筋膜がその姿勢を記憶するというのも原因に含まれます。

 

筋肉も筋膜も動く機会が少なければ少ないほど、固まりやすくなるため、適度に動かすことが重要です。

 

 

おすすめのセルフケア

適度に動かすといっても、運動だとなかなか習慣化されていないと難しいですよね。

そのため、今回は普段運動をしていない方はもちろん、日頃から運動している方にもぜひ行ってもらいたいセルフケアをご紹介します。

 

背すじのびのびストレッチ

私たちの生活の多くは、上より下を向いて行う作業であふれています。

そのため、背中は丸まり、首肩のコリや腰痛に悩まされている方がとても多くいます。

 

大切なのはいつも行う姿勢と反対の動きをすること。

丸まっているならば、反らせればいいのです。

 

①肩甲骨より少し下、背中と腰の間くらいの位置に背すじのびのび枕を入れます。

 

②そのまま仰向けに寝転がります。

 

③バンザイをして、1分キープ。

 *肩に痛みなどがでる場合は、無理をせず腕を下ろしたままで行いましょう。

 

 

胸を開くストレッチ

こちらも背中が丸まっていたり、肩甲骨周りが張る方にとてもおすすめのストレッチです。

 

①肩甲骨の間に縦に背すじのびのび枕miniを入れます。

 

②そのまま仰向けに寝転がります。

 

③床に沿わせるように上から下に腕を動かしていきましょう。5回

 

 

水分補給をしっかりと

先ほどもご紹介した通り、筋膜は85%が水分でできています。

そのため、水分不足によって身体の中の水分が少なくなってしまっても働きが悪くなります。

 

理想はお水が良いとされています。

もし、お水が難しければカフェインのあまり入っていないものを摂るよう心掛けてください。

コーヒーや甘い飲み物、アルコールは身体にとってほとんど水分と認識されずに外に出されてしまうのでご注意を。

 

 

まとめ

  • 筋膜は「第二の骨格」と言われている。
  • 筋膜は姿勢を支えたり、筋肉がスムーズに動くよう働いている。
  • 筋膜は85%が水分である。
  • 水分が不足したり、同じ姿勢が続くと筋膜は癒着し、本来の働きができなくなる。
  • ストレッチや積極的に水を飲むことで筋膜の働きを良くしよう。