その疲れやすさ、自律神経が乱れているサインかも?

「自律神経」という単語を聞いたことはありますか?

最近メディアでもよく取り上げられることが増えましたよね。

当院にいらっしゃる患者様に伺ってみると、「聞いたことはある」と答える方がほとんどです。

 

しかし単語は聞いたことがあっても、自律神経が何なのかを知っている方は少ない印象です。

わたし達の生活に大きく関わる自律神経ついてご紹介します。

 

 

自律神経とは

だらける

自律神経とは、わたし達が普段意識していない部分を調節してくれている神経です。

呼吸や内臓のはたらき・血液の循環を調節し、わたし達の心身のコンディションに大きくかかわっています。

 

例えば、ご飯を食べると身体は自然と消化し、栄養を吸収しますよね。

暑いときには汗をかき体温を下げ、寒いときは鳥肌になり震えを起こすことで体温を上げようとします。

これらの身体の自然な反応には、自律神経がかかわっているのです。

また、運動をしたときに心拍数が上がったり、眠いときには手が暖かくなるのも自律神経の働きです。

 

これらの身体の動きを「よし!やるぞ!」と自分で意識しながら行うのは難しいとされています。

自律神経は無意識の範囲で身体をコントロールし、わたし達の身体のバランスを取ってくれているのです。

 

そしてこの自律神経は、交感神経副交感神経の2種類に分かれます。

 

 

自律神経には2種類ある!交感神経と副交感神経

活動時には交感神経が、そしてリラックスしている時には副交感神経がはたらいています。

このどちらかが活動しすぎていたり、逆にはたらきが落ちてしまったりしていると、両者のバランスが崩れ身体に様々な不調が出ます。

 

また、多くの臓器に交感神経と副交感神経の両方が伸びており、それぞれの臓器を動かしたり休ませたりと反対の動きをしてくれています。

 

食事

例えば、胃腸は消化をするときに活発に動きますよね。

この時、活動時にはたらく交感神経と、休むときにはたらく副交感神経とでは、どちらの自律神経が作用していると思いますか?

 

答えは、副交感神経なんです。

臓器が活発になるので、交感神経かと思いがちですよね。

しかし、消化器官の活動は、副交感神経がはたらくリラックス時(例えば睡眠時)に促進されるのです。

「寝る前に食べると太る」というのは、睡眠時には副交感神経の活動が優位になることで消化器官がよくはたらき、栄養の吸収がよくなるためなのです。

 

逆に交感神経は、例えばスポーツをしているときにはたらきます。

運動中は、消化活動よりも筋肉などに血を回さなくてはいけないため、臓器に送る血液量を減らし、身体を動かすための筋肉に送る血液量を増やします。

一方、ゆっくり過ごしているときや寝ているときは筋肉はそこまで動かさなくてもいいため、臓器をはたらかせ消化を促すなどのバランスを取って、私たちは生活しています。

 

 

自律神経が乱れる原因

歯を食いしばる

先ほどもご説明した通り、自律神経は「無意識の部分で身体を調節してくれている器官」です。

では一体どんな理由で乱れるのでしょうか。

 

自律神経が乱れる原因①:ストレス

自律神経が乱れる原因の1つ目はストレスです。

私たちの身体は、ストレスを感じると副腎皮質ホルモンやアドレナリンというホルモンが副腎皮質から分泌され、交感神経を活発にします。

これがたまにであれば問題ないのですが、過度のストレスや長いことストレスを受け続けると、交感神経ばかりが活発になってしまいます。

すると、しっかりと身体を休められなくなり、副交感神経が十分に機能しなくなってしまいます。

すると交感神経と副交感神経のバランスが乱れ身体にさまざまな不調が出てきてしまうのです。

また、ストレスの原因もさまざまです。

ストレスの原因としてよく挙げられる対人関係だけでなく、好きなであっても働きすぎは身体にとってストレスとなります。

その他、季節による気温や湿度の変化、雨などの天候もストレスにつながります。

季節の変わり目に体調を崩しやすいのは、朝晩と日中との寒暖差が激しいと体温調節にばかり自律神経がはたらため、他のストレスに対応しきれなくなりバランスが崩れてしまうからです。

また、人によっては騒音や光などもストレスに感じる場合があります。

ですので、何が自分にとってストレスになるのか、自分で把握しているといいかもしれませんね。

 

 

自律神経が乱れる原因②:生活リズムの乱れ

皆さんは、つい寝るのが遅くなり睡眠不足になったり、忙しくて食事を摂らないことがあったりしませんか?

また、もし食事をきちんと摂っていても栄養バランスが悪いと自律神経が乱れる原因になります。

 

お仕事の都合で昼夜が逆転している、夜勤がある、またはほとんど寝ずにゲームをしてしまうなどなど……。

そういったことでも自律神経は乱れ、身体のバランスが保てなくなったりします。

 

 

自律神経が乱れる原因③:姿勢の乱れ

猫背を想像してみてください。

背中は丸まり、筋肉はガチガチ。

悪い姿勢のために、首肩の凝りや腰痛にひどく悩まされている方もいます。

 

自律神経だけでなく、筋肉を動かす運動神経や感覚を脳に伝える感覚神経も背骨の際から出ています。

そのため、背中が丸まり、背中周りの筋肉がガチガチに固まると、背骨のすぐ近くにある神経のはたらきを邪魔する可能性があります。

そのうえ、姿勢が悪いとそれだけで血流が悪くなります。

さらに、お腹が潰されるような姿勢になれば内臓の働きが悪くなることもあり、自律神経の調節機能だけでは調節しきれなくなって不調に繋がることも少なくないのです。

 

 

自律神経を整えるために

 

自律神経を整えるコツ①:ストレスを溜めこみすぎない

先ほどもご紹介したとおり、ストレスにはさまざまな種類があります。

まずは自分がいったいどんなことに対してストレスを感じているのか考えてみましょう。

 

苦手な人がいることももちろん、その他にも天候が悪くなることで頭痛や倦怠感が出たり同時に気分も落ちてしまうという方もいます。

趣味や仕事も好きなことだから頑張れていても、実際は疲れが溜まっていることも。

自分がどんな状態なのかを自分で理解し、「あぁ、自分はこれが嫌なんだなぁ」と客観的に見れるだけでもストレスのかかり方は変わってきます。

また、もしそのタイミングが多いのであれば、同時期にリラックスしたり楽しいことをする予定を意識的に入れて

バランスを取ることもできるのでおすすめですよ。

 

 

自律神経を整えるコツ②:生活リズムを整える

睡眠不足やきちんと三食とれていない、食事のバランスが偏っている……心当たりのある方は改善できないか少し意識してみてください。

 

睡眠はゴールデンタイムと言われる22時~2時に寝れているのが理想ではありますが、正直なかなか難しいという方も多いと思います。

ですが、できれば0時をまわる前には布団に入っていられるよう意識をしてみましょう。

 

 

 

自律神経を整えるコツ③:姿勢を正す

姿勢の乱れは、血流を悪くし身体の疲れが取れにくくなる大きな原因になります。

先ほどあった背中まわりの筋肉の張りも血流の悪さも自律神経の乱れに大きく関与します。

 

ここで、背中まわりの筋肉の張りや血流の悪さを解消するために、おうちで簡単にできる「背すじのびのび枕」を使ったセルフケアをご紹介します。

 

①背中の一番丸まるところより少し下に背すじのびのび枕を入れ、仰向けに寝転がります。

②バンザイをして背中を伸ばしましょう。30秒

あまりに簡単すぎて拍子抜けかもしれませんが、これなら毎日続けられそうだと思いませんか?

背骨・骨盤を整えるのに手っ取り早い方法ですので、ぜひ試してみてください。

 

まとめ

  • 自律神経とは「私たちの意識とは関係なく身体の調節をしている器官」
  • 自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れると身体の不調に繋がる
  • 乱れる大きな原因はストレス、生活リズムの乱れ、姿勢の悪さ
  • 自律神経を整えて、身体の不調をなくしましょう!