「頭が痛い・・・」
頭痛に悩まされている方はとても多くいらっしゃいますよね。
でも実は頭痛にも種類があることはご存知でしょうか?
あなたのその頭痛はどれなのかを明確にすることで対策法も治療法も変わってきます。
今回はそんな頭痛についてご紹介致します!
一次性頭痛と、二次性頭痛
まず、頭痛はこれと言って原因となる病気もなく繰り返し起こる一次性頭痛と、何かしらの病気が原因で起こる二次性頭痛の2つに分類されます。
一次性頭痛
一次性頭痛は緊張性頭痛、偏頭痛、群発性頭痛の大きく3つに分類されます。
・緊張性頭痛
緊張性頭痛は大きな原因の一つとして挙げられているのが『身体的・精神的なストレスによる筋緊張』です。
簡単に言うと首や肩のコリからくる頭痛です。
緊張性頭痛は首や肩の筋肉が硬くなり血行が悪くなってしまう事で痛みが出ます。
首や肩が硬くなりやすい人の特徴としては、ストレートネックの方、身長の高い方、デスクワークなど下を向きながらの作業が多い方、姿勢が悪い方、などがあげられます。
また、精神的ストレスも関係する緊張性頭痛ですが人は精神的なストレスがかかると身体に力が入りやすくなります。
緊張性頭痛はこういったことが原因で起こってしまいます。
症状としては
・夕方など疲れがたまってきたころに痛むことが多い
・なにかで頭をギューっと絞められているように痛む
・温めると楽になる
・首や肩のコリがひどくなると出る
・頭の後ろ(後頭部)や、横(側頭部)が痛む
・眼精疲労がある
・温めたりストレッチをして血流を上げることで痛みは楽になる
・偏頭痛
偏頭痛は10~20代のうちに発症し、女性に多くみられます。
偏頭痛の痛みは緊張している場面や、仕事や育児の忙しさなどのストレスから解放されたときに急激に脳にある大きな血管が拡張し、ドクドクト拍動に合わせて周りの神経や組織を刺激することによって痛みが出てきます。
症状としては
・両側性の場合もあるが、片側性であることが多い。
・20~30%の人に頭痛が起こる前に閃輝暗転(目の前がチカチカする)がある
・音や光に敏感になる
・吐き気や嘔吐を伴うことがある
・頭の横(側頭部)から目にかけてズキンズキンとした拍動性の痛みがある
・身体を動かす、温めるといった行為で痛みが増す
・群発性頭痛
群発性頭痛は20~40代の男性に多くみられます。
ある一定の時期に集中して片方の目の奥をえぐられるような激痛が襲いかかります。
あまりの痛みにじっとしていられずのたうちまわる人も少なくありません。
それが1.2カ月続いたかと思えば、ぱったりと痛まなくなり1~2年後同じような頭痛が起こったりします。
症状としては
・1.2カ月間ほとんど毎日痛む
・アルコールや喫煙、気圧の変化によって誘発される
・明け方に痛むことが多い
・どちらか片方の目の奥をえぐられるような激痛
・涙や鼻水、目の充血を伴ったりする
・瞳孔に左右差がある、瞼が下がる
二次性頭痛
二次性頭痛とは他に原因となる病気によって出る頭痛です。
そのため、原因となっている病気を治せば頭痛はなくなります。
しかし注意しなくてはならないのが、クモ膜下出血など命にかかわる頭痛もあるということ。
もし、突然バットで殴られたような激痛を感じたり、嘔吐(特に吐き気のないもの)を伴うもの、言葉が話しにくくなったり、細かい作業ができにくくなっていたり、手や足に痺れや力が入りにくさなどの症状も出るようであれば必ず病院を受診して下さい。
それぞれの対策法は?
緊張性頭痛
緊張性頭痛は首や肩のコリにより起こる頭痛のため筋緊張をしっかり取り除いていくのが大切です。
筋肉を緩められれば痛みは軽減していきます。
・側頭筋ほぐし
側頭筋とは耳の上にある咀嚼(そしゃく)に関与する筋肉です。
噛みしめや歯ぎしりなどがある場合は側頭筋が硬くなりやすいです。
また、側頭筋を緩めることで頭の血流を上げてあげましょう。
手の四指の腹を耳の上にあて、イタ気持ち良いくらいに頭皮を動かしてください。
・胸鎖乳突筋ほぐし
胸鎖乳突筋は耳たぶの後ろにある乳様突起から鎖骨や胸骨にかけて付く筋肉です。
優しくつかんで上下に動かしてください。
強く行うと痛いので、これもイタ気持ち良いくらいに加減してください。
特に上のほうを中心に緩めてあげてください。
今、痛みが出たときのための対策法をご紹介しましたが、これらは対処療法でしかありません。
もちろん何もしないよりは、そういったことを行ったほうが一時的にでも血流を改善できるのでとても良いです。
でも首や肩が凝りやすい環境に置かれていればまた頭痛は起きてしまいますよね。
そうなると関係してくるのは姿勢です。
もし普段無意識にとっている姿勢が首肩に負担をかけやすい姿勢だったらどうでしょう。
いくらマッサージに行って凝り固まった部分を柔らかくしても2.3日で戻ってしまいますよね。
根本的に良くしていくなら姿勢の改善が最短の道です。
偏頭痛
片頭痛は急に脳の血管が拡張することによって痛みがでます。
そのため緊張性頭痛とは違い筋肉を緩めたりストレッチを行ったりと血流を良くするようなことは痛みを増してしまうので厳禁です。
・暗く静かなところで休む
片頭痛は音や光に敏感になります。
そのためもし休める環境であれば部屋を暗くし、静かな場所で休んでください。
・冷たいタオルで首の後ろやこめかみを冷やす
頭にいく血管を冷やすことで血管を収縮させるようにしましょう。
血管が収縮すれば血流量が減り痛みも軽減していきます。
しかしこれらもまた痛みが出たときの対処療法に過ぎません。
偏頭痛は普段グッと硬くなっている筋肉がストレスの解放などにより急に血流量が増してしまうことにより痛みが出ますよね。
つまり痛みが出ていないときは血流量が少ないということ。
普段から血流が良ければ急に血流量が増すということは起きません。
そのため、痛みが出ているときのマッサージやストレッチは厳禁ですが、痛みの出ていないときは血流を良くするようにしてください。
群発性頭痛
・専門医を受診する
群発性頭痛は緊張性頭痛や片頭痛と比べて発症頻度が少ないです。
また痛みがとても強いこともあるので専門医の受診をオススメします。
・アルコール・喫煙を控える
群発性頭痛はアルコールやタバコの摂取が誘発因子としてあげられています。
これらを控えることによってできるだけ頭痛が起きないようにしましょう。
最後に
いかがでしたか?
自分がどの頭痛にあてはまるか判断できましたか?
頭痛の種類によって血流を良くしたほうがいいのか、血管を収縮したほうがいいのか、など対処法も真逆でしたよね。
当院に来院される患者様にも多いのが「偏頭痛持ちで・・・」と言われていながら、マッサージをすると楽になると訴えられる方です。
この記事を読んでくださった方はわかると思いますが、偏頭痛は痛みが出ているときのマッサージは厳禁ですよね。
マッサージで良くなるということは、緊張性頭痛の要素が強いです。
きちんとご自身の頭痛の原因を理解し、原因に合った対処法や治療を行うようにしてください!
迷われたり、分からないことがありましたら、是非当院にご来院ください!