ギックリ腰にも種類がある?ギックリ腰にならないための3つの予防法。

ギックリ腰とは

ギックリ腰の正式名称は急性腰痛症といいます。

その名のとおり、突然腰に痛みが出ることを言います。

原因はさまざまですが、重いものを下から持ち上げようとした際や、スポーツで激しく動いた際、場合によっては椅子から立ち上がっただけで痛めてしまうなんてことも。

 

そんなギックリ腰ですが実はギックリ腰になる前の状態に問題があることがほとんどなのです。

全く腰に問題のなかった方がいきなりギックリ腰を発症することもありますが、かなり大きな衝撃がかからない限り痛めません。

 

 

ギックリ腰になりやすい方の特徴とは

ではどんな状態の方がギックリ腰になりやすいのでしょうか。

それは元から腰が固くなってしまっている方です。

 

同じ動きでも元々腰に硬さがある方と、そうでない方とでは負担のかかり方がまったくもって違います。

日頃から腰に負担がかかっている方のほうが、些細な衝撃でギックリ腰を引き起こします。

そうでなければただ椅子から立ちあがっただけで腰を急激に痛めるはずないですよね。

 

 

ギックリ腰の種類

ギックリ腰は大きく分けて4つに分類されます。

 

筋・筋膜性

一般的に多いのはこの筋・筋膜性のギックリ腰です

重いものを持ち上げるなどの動作の際に、筋肉が受け止めきれないほどの衝撃を受けしまうとグッと固まってしまい痛みが出ます。

筋・筋膜性は引き伸ばされたときに痛みが出るので何か下のものを取る際や、靴下やストッキングを履こうとしたときに痛みが出やすいです。

このタイプの場合は、どこの筋肉が固まってしまったのかを明確にしてそこをしっかりと緩められれば痛みはきちんと取れてきます

 

椎間板性

椎間板性のギックリ腰は重症の場合が多いです。

背骨は、骨→軟骨→骨→軟骨というように連なっています。

この骨と骨の間にある軟骨が椎間板です。

この椎間板にまで負担がかかることはあまりありません。

 

つまり、椎間板にまで影響が出てしまうほどの衝撃が出てしまうと重症化するケースが多いのです。

ほとんど動けなかったり、歩き方が明らかにおかしい場合は椎間板性を疑います。

 

椎間板ヘルニアとは、この椎間板の中心にある髄核が外に飛び出して周りにある神経を圧迫してしまう状態をさします。

ひどい場合にはこの椎間板ヘルニアを引き起こしてしまうこともあるのです。

 

椎間関節性

椎間関節とは、背骨の上と下の骨が作る関節のことを指します。

右後ろと左後ろに各2つずつあります。

椎間関節を痛めていると、その関節が詰まるような動きで痛みが出ることが多いです。

後ろに反ることが難しかったり、痛みのある方に身体を倒すと痛みが出たりします。

 

仙腸関節性

仙腸関節とは、背骨を下にたどっていくとある仙骨という逆三角形の骨と、一般的に腰骨と言われる腸骨で作られる骨盤の後ろの方にある左右2つの関節です。

仙腸関節性だと腰の下の方に痛みを感じることが多いです。

こちらも椎間関節と同じように、関節が詰まるような動きで痛みが出やすいです。

 

このように一言でギックリ腰と言っても、痛めている部分が違うため原因によって治療の仕方も変わってきます

また、痛めた場所の他にその方がそもそもどのような姿勢であるのか、骨盤のゆがみがあるのかないのかによっても症状の出方が変わってきます。

そういったところも含めて見極め、説明をし、治療してくれる治療院を探してください。

「腰が痛い」と聞いて動きもほとんど見ずにベッドに寝かせるような治療院は要注意です。

 

 

ギックリ腰にならないために

ではギックリ腰にならないためには普段どんなことをすれば良いのでしょうか。

大切なのは骨盤が歪んでいたり、腰がガチガチに硬くなっていない上体を作ることです

また、重い物を持つときや長時間座っている時などの注意点も一緒にご紹介します。

 

のびのびストレッチ

①のびのび枕(代用する場合はバスタオルを2枚、4つ折りにしくるくると巻く)を、背中の1番丸まっているところより少し下にあてる。

②そのまま寝転がりばんざい。1分

 

 

こののびのびストレッチは背骨の動きをよくすることができるため背中や腰をほぐしてくれます

また、このストレッチは骨盤を立たせる助けもしてくれるうえに、背中の丸まりにも効果的です。

そのため、骨盤が歪んでいる方や猫背に悩んでいる方にも是非行っていただきたいストレッチです。

 

*このストレッチは予防に行うものです。

 ギックリ腰になってからは行わないでください。

 

 

悪い座り方と悪い座り方

悪い姿勢の特徴

・骨盤が後ろに倒れている

・背中が丸まっている

・肩が前に入っている

・顔が前に出ていて、顎が引けていない

 

良い姿勢の特徴

・骨盤が立っている

・坐骨が座面に当たっている

・背中が丸まっていない

・顎が引けている

 

デスクワークなど長時間座っていることの多い方はどうしても姿勢が乱れがちです。

意識するのもとても大切ですが、骨盤を立たせてくれるクッションなどを椅子に置いたり健康グッズも上手く使うと楽に良い姿勢がとれるようになります。

 

悪い屈み方と良い屈み方

悪い屈み方の特徴

・腰が丸まっている

 →この状態でものを持ち上げようとすると腰の筋肉に負担がかかりすぎてしまいます

 

良い屈み方の特徴

・腰が丸まっていない

 →下のものを取るとき膝を使うことで腰の負担を軽減できる

 

最後に

いかがでしたか。

このようにギックリ腰にも様々な種類、症状があります。

ギックリ腰というと歩けないほどのものもありますが、痛みの程度もその都度変わってきます。

まずはギックリ腰にならないための予防をきちんと行うようにしてください。