熱中症と風邪の時の熱の違い!

町中を歩いている皆さんを見ていると

背中が丸まっている方が平年より多く見うけられる気がします。

 

気持ちはわかりますが、暑さに加えその姿勢だとさらにやる気が起きないので、

姿勢の専門家として少し注意を促したいところですね。

 

そんな話はさておき、

今年の夏は人類が体験したことない暑さだと言われています。

 

夏バテ

 

そんなことを聞くとより一層気を付けたいのが、熱中症ですよね。

 

この時期になると学生が夏休みに入り、日中に部活など運動することが増えるので、

ニュースで

『〇〇部の部員が熱中症で病院に搬送されました』

などよく聞きますよね。

 

ただ、熱中症熱中症なんてよく言いますけど、

風邪の時の熱との違いって何でしょうか?

 

どちらも熱があることには変わりはないですよね?

 

風邪の時は細菌を倒す為に熱が出ているから熱中症と違う?

 

じゃあ熱中症のときには何故熱が出るのでしょうか?

 

意外とわからない方が多いんではないでしょうか?

 

そんな方々の為に

今回はこの2つの熱の違いについて書きたいと思います。

 

発熱について

 

 2つの熱の違いについて書く前に、

 

 皆さん熱が出る機序ってご存知ですか?

 

 そもそもこれだけ毎日気温や気候が違うのに体温がほぼ一定なのって

 不思議じゃありませんか?

 

 そこに今回の謎を紐解くヒントがあります。 

 

 人の体温は高くなれば汗で熱を逃がし、低くなれば代謝を高め体温を高くします。

 それは、体温を一定にするシステムではありますが、

 システムが働くには設定温度が必要となります。

 

 例えるとすれば、エアコンですね。

 エアコンがあっても設定温度を決めないと動かないですもんね。

 

 そして、設定温度を決めているのが視床下部です!

 

 視床下部とは、間脳の1つで体温、摂食、睡眠などの中枢を果たしています。

 

 この視床下部が設定温度を決めいるので体温の調節システムが

 設定温度になるように働いて、体温は一定に保たれています。

 

 また発熱は、視床下部が病原菌などを倒す為に

 必要に応じて設定温度を上げる為に熱が出ます。

 

 なので、低温環境下にいるかのように錯覚して寒気などが起きます。

 

 ちなみにその設定温度をセットポイントなんて言ったりします。

 

 ここまで読んでいただけると発熱の大まかな全体像が分かって頂けたと思います。

 

 それでは本題です。

 

発熱とうつ熱

 

 2つの熱の違いは、小見出しにも書いた通り、

 発熱かうつ熱かの違いです!

 

 発熱については先ほど書いたので、

 うつ熱について説明します。

 

 うつ熱は、簡単に言うと身体に熱がこもった状態です。

 

 先ほど書いた通り体温は高くなると汗で身体の熱を逃がします。

 

 しかし、日差しや高温環境下では熱を逃がしきれなくなり、

 身体のなかに熱がこもってしまいます。

 

 

 そして熱が出てしまいます。

 

 これがうつ熱というものです。

 

 つまり、

 

 発熱はセットポイントが上昇し、必要に応じて熱が高くなるのに対し、

 

 うつ熱はセットポイントはそのままなのに、熱を身体の外に逃がせずに

 体温が高くなってしまい熱が出るという事です。

 

 なので、熱中症は夏によく聞くんですね。

 

最後に、

 

 最後に処置です。

 

 今回読んで頂くと分かる通り2つの熱は発生機序が違います。

 

 なので、熱の下げ方も違ってきます。

 

 発熱は、セットポイントを下げると熱も下がってくるので

 解熱剤を使いセットポイントを下げるような治療になります。

 

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 ただ、発熱は病原菌に対して抵抗する為に熱を出しているわけですから

 むやみに下げることはおススメしません。

 

 また、早く熱を上げる為に熱いお風呂やサウナに入ることは、

 身体への負担が大きくなるので良くないです。

 自然に上がってくるのを待ってください。

 

 うつ熱の場合は、身体を冷やし熱を外に出してあげましょう。

 

 処置としては、よく言われる通り

 日陰に行き、首やわきの下などの皮膚の下に大きな血管があるところに

 水や濡れタオルなどを当てて身体から熱を出してあげてください。

 

 これから熱中症にかかりやすい季節を迎えますが、

 こまめな水分補給と適度な休憩をして元気に夏を過ごせるように頑張りましょう。