野球肘の原因は、『猫背』!?②股関節の柔軟性が肘の痛みを生み出す

今回は野球肘と猫背の関係の第2弾!

 

【股関節の柔軟性】についてお伝えしたいと思います。

 

野球肘と猫背の関係

②股関節の柔軟性

一見すると関係ないような、肘と股関節。

 

しかし、ピッチャーをみていると、突っ立ったまま投げずに、まず脚を大きく上げて、そして思いっきり拡げて投げますよね?

 

投球動作の時には、ただ腕を回すだけでは、速い球を投げたり、遠くに投げたりできません。足のステップや身体の捻りなどを組み合わせた動作が行われます。

 

 

その為、脚が広がらなかったり、股関節や腰の捻りが効かなかったり、一箇所でも動きが硬くなってしまうと、他の部位への負担が増加してしまうのです。

 

下の写真を見てください。

 

【写真1】身体が正面を向いている

【写真2】身体が正面を向き切れていない状態

           

写真1の方が身体がより正面を向いています。これに対して写真2は正面を向き切れていません。

 

写真1の方が身体をしっかり捻り肘が前に出ているのに対し、写真2は肘が身体から離れて前に出ていません。

 

この2つの違いはなんだと思いますか?

 

たった1つ。

 

【股関節の柔軟性】です!

 

写真1は股関節がしっかり開いているのですが、写真2はそれができていません。また写真1は股関節が回旋して真正面を向いているのですが、写真2ではそれが上手く出来ていません。

 

この理由が、実は猫背なのです。

 

猫背の方の多くは、骨盤が歪んでいます。この歪みが股関節の動きをさまたげ、臀部や股関節の筋肉を硬くしているのです。

 

股関節の柔軟性があると、骨盤から身体を捻ることができ、身体が正面を向くので、楽に投球動作を行えます。

しかし股関節の柔軟性が低下すると、骨盤から身体を捻ることが難しくなり、

上半身のみで捻らなければなりません。

 

上半身のみで身体を捻ると、肩や肘の筋肉で力ずくで投球を行うので、肘への負担が増加します。

 

また写真2のように肘が身体から離れ遠心力が強く働くと、さらに肘や肩への負担が増大します。

 

それを繰り返すことで肘の筋肉・靭帯・関節・軟骨・骨などにストレスがかかり、肘を痛めてしまいます。

 

野球肘の種類に

1、筋肉性のもの(筋疲労、筋損傷など)

2、靭帯性のもの(損傷、断裂、炎症など)

3、関節性のもの(軟部組織損傷、離断性骨軟骨炎など)

があります。

 

これらの場合、肘ばかりを見てしまいますが、そもそもの要因の中に「股関節の柔軟性の欠如」というものが存在するわけです。

 

これが、肘と股関節の関係性。

 

肘ばかりに目が行きがちですが、根本的な原因=姿勢に目を向ける必要があるのです。

 

また猫背の方の多くは、お尻が硬くなるという特徴があるので、猫背を治すこと、それは野球肘再発予防の1つです。

 

 

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