久しぶりに帰省したとき、両親や祖父母に対して「少し見ない間に小さくなったなあ」と思ったことはありませんか。
今回は帰省した際に教えたくなる、お年寄りでもできる簡単な姿勢のストレッチをご紹介します。
なぜ歳をとると背中が丸くなるの?
歳をとるにつれて、背中が丸まっている方が多くなりますよね。
もちろん加齢は、背中が丸まってしまう原因の一つとして考えられます。
しかし、細かく見たときに出てくるのは、筋力低下や骨がスカスカになってしまうこと。
年齢を重ねても、背中が丸くならない人は筋肉がしっかりとついていたり、骨密度の数値も正常であることが多いのです。
では、筋肉や骨密度はどのように維持することができるでしょうか。
筋肉
こちらはイメージしやすいかもしれませんが、筋力を維持するために必要なのは適度な運動です。
筋肉は年齢に限らず使わないとどんどん落ちてきます。
足や腕の骨折などを経験したことのある方はお分かりかもしれませんが、少しの期間ギプス固定をしているだけで左右の太さが変わるほど筋肉が落ちてしまうことがあります。
筋肉が無ければ姿勢を保持することができなくなってしまうので注意が必要です。
骨密度
骨密度を維持するうえで大切なのは、食生活と適度な運動です。
食生活としては、偏りのない栄養バランスのとれた食事を取ることに加え、カルシウムを意識して摂取しましょう。
また、カルシウムの吸収を高めるためにビタミンDやビタミンKも一緒に取れると良いです。
適度な運動をすると、骨を作る細胞を活性化することができます。
運動の内容は自分の身体に合ったものを選びましょう。
ウォーキングやランニングなども良いですし、軽くジャンプをするのもおすすめです。
もし、今どこかに痛みのある場合は担当の医師に確認をしながら運動の強度を決めるようにして下さい。
高齢者の姿勢のゆがみ方
骨盤
骨盤のゆがみには前に傾く前傾と、後ろに傾く後傾があります。
お年寄りに多いのは後傾です。
骨盤が後ろに傾くと、お尻が引っ込み、腰が丸くなります。
つま先は外を向きがちになり、ガニ股になります。
また、ひざは伸びきらず、少し曲がったままのことが多くなります。
背中
背中の曲がり方は3つの段階に分かれます。
まずは、首のあたりが曲がり始めます。
首から背中にかけて曲がり始め、肩や頭が前に出てきた状態になります。
次に、背中のあたりが曲がり始めます。
猫背として定着した状態からさらに悪化していく段階です。
背中のカーブが進行し、山の『頂点』が生まれます。
最後に、腰のあたりが曲がり始めます。
この段階になると、多くの方は70歳を超えています。
骨密度が低下するとともに、姿勢を支えるための筋力が落ち、腰から前に折れ曲がった状態になります。
また圧迫骨折が起こると、それが原因で背骨が曲がることもあります。
これを参考に、ご自分や、周りの方がどの段階に当てはまるか見てみてください。
ゆがんだ姿勢を治すには?
ゆがんだ姿勢をとっていると、その姿勢に応じて体の柔軟性が低下します。
しかし、筋力が低下していたり、骨がスカスカになっていると負荷が高いストレッチもあるのでご注意ください。
骨盤後傾の方向けのストレッチ
①椅子に浅く腰掛け、右足を前に伸ばします。
②右ひざの上に両手を当て、上体を骨盤から前に倒していく。
このとき、太ももの裏に伸びている感覚があれば正解です。
左右各10秒×1セット
背中が丸まる方向けのストレッチ
①硬く丸めたバスタオルを床に置き、背中の中央、肩甲骨のしてくらい(胸椎8~9番)にタオルが当たるように仰向けになります。
②バンザイをする。
この状態を1分キープ
*腰や背中に痛みを感じる場合は中止してください。
腰が丸まる方向けのストレッチ
①壁の前に立ち、今楽に取れる姿勢のまま壁に両手をつきます。
②壁についた手を上へずらしながら、壁に近づいていきます。
③すると自然と状態が起きるので、その姿勢をキープして1分歩く。
最後に
いかがでしたか。
姿勢が悪くなっていると、気にはなるけど運動をさせてはいけないのではないか、どういったストレッチを教えたらいいかわからないという方も多いと思います。
今回はとても簡単にできるストレッチをご紹介したので、ぜひ参考にしてください!