皆さんは、ご自身の両肩の高さを気にしたことはありますか?
今回は、右肩が下がってしまう方の特徴や原因をご紹介します。
左肩が下がってしまう方は、以下の記事をご覧ください。
両肩の高さが違う?!右肩が下がる理由
なぜ右肩が下がってしまうのでしょうか?
一番の理由は「右側をよく使っているから」です。
世の中の人の大半は右利きです。
そのため、生活をしていて体の右側を使うことが多いのです。
利き手や効き目があるように、右目、右肩など身体でつい右側を使うことはたくさんあります。
無意識のうちに、ものを食べるときに右ばかりで噛んでいたりすることもあります。
特に野球少年を見ると一目瞭然です。
整骨院にご来院する野球少年に「気をつけ」をしていただくと、たいてい右肩が下がっています。
なぜなら、右側を酷使しているからです。
なぜ右側ばかりを使うと右肩が下がるの?

マウスを使うとき、できるだけ身体の軸に近い位置で使用すること
ではなぜ右側を使うと右肩が下がってしまうのでしょうか?
ここでは右腕に限定してお伝えします。
右腕を使うとき、身体の近くで使う人もいれば、身体の軸から離れたところで使う場合もあります。
分かりやすい例として、PCを使うときのマウスの位置が挙げられます。
上の写真をご覧頂くと、マウスの位置が身体の中心から右側に離れているのが分かると思います。
そうすると身体(肩甲骨)は右側に引っ張られ、必然と右肩が下がってしまうのです。
また荷物を右側だけで持ったり、右肩にかけたりする場合にも同じように右肩が下がると考えられます。
右肩が下がるとき、身体はこうなっている
右肩が下がる動作についてはここまで述べてきたとおりです。
では、右肩が下がっている状態のとき、身体の中では何が起きているのでしょうか?
大きく分けて3つあります。
1、上腕骨(じょうわんこつ)が下に移動している

バレーボールなど右肩の酷使で、肩関節が緩くなってしまうことがある
少しマイナーなところからお伝えします。
右肩が下がっている場合にたまにあるのが、肩関節が緩く、肘の上にある上腕骨が下がってしまっているケースです。
上腕骨は肩の関節を作っている骨なので、上腕骨が下がると、肩が下がって見えるのです。
以前、某元日本代表のバレーボールの選手がテレビに出ていたときに、「私の右肩こんななんですよ!」と言って肩の緩さを見せてくれたことがあります。
そのとき見た肩の高さは、明らかに右肩が下がっていました。
2、肩甲骨が下がっている

肩甲骨の位置で右肩が下がって見えることもある
左右の肩甲骨を比較すると、左に比べて右側が下がっているケースがあります。
肩甲骨を支える僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)が左側に比べて伸びていると、この現象が起こります。
ただまれに「右肩が落ちているのでなく、左肩が上がっている」こともあるので、筋肉の張りなどからも診ていく必要があります。
3、背骨が右側に傾いている、曲がっている

全体的に右側に傾いている
実は一番多いのが、この「背骨が右側に傾いている、もしくは右側に曲がっている」というケースです。
実は、背骨は右側に傾くことが多いのです。
特にこちらの写真を診ると、右肩が下がりつつ、頭が右側にスライドしているのが分かります。
肩甲骨だけを触ると「右側の肩甲骨が落ちている」と判断しがちですが、背骨をしっかり診ると、「そもそも右側に傾いている」ということが分かるのです。
右肩が下がっている時、どうすれば治るのか?
このようなアンバランスは肩こりや腰痛、頭痛などの症状が出やすくなります。
そのため私たち施術者も、このゆがみから改善していくように施術を行ないます。
その中で私たちがこの「右肩下がり」を治すために必要だと考えていることを3つご提案します。
1、今の姿勢を知る

自分の状態を把握することが最優先
今どんな姿勢をしているのか、これをご自身が把握することから始めます。
毎回ご来院の際に施術を行ないますが、今どんな状態なのか鏡を見ながら把握して頂きます。
そうすることで、毎回鏡を見るたびに自分の姿勢をチェックすることができます。
ご自身での意識はとても大切なことです。
2、施術をこまめに行なう

施術をこまめに受けて、細かいゆがみを取り除く
施術は絶対に必要です。
なぜなら、自分の背中は自分では見れないからです。
治療家に実際に背中を見てもらい、正しい位置に治してもらうのが理想です。
さらに、細かいゆがみやねじれなどは、自分ではわかりませんし、ましては治せません。
施術の頻度は、理想は週1回です。
初めのうちは施術をしても自分のクセが残っているので、またすぐ元の右肩下がりの姿勢に戻りやすいからです。
ただしっかり通い続けると正しい姿勢が定着し、悪い姿勢に戻りづらくなります。
3、右側だけでなく左側も使う

右だけではなく、使えるときは左も使う
毎日生活していると、右側だけでなく左側も使いますよね。
よくダルビッシュ投手が左でもキャッチボールをするように、わたしたちも知らないうちに左右両方使っているのです。
かくいう私も車の運転は左で行なうようにしています。
右では字を書けないけど、こういうことは左でやろう、ということを作っておくと良いと思います。
まとめ
見た目だけを気にする方もいると思いますが、こういうちょっとした姿勢不良がつづくと肩こりや腰痛などの原因になります。
このちょっとした蓄積の繰り返しが、身体をだんだん悪い方向に導くのです。
しかしここで述べたように、こういう原因や対策が分かればしっかり治すことが可能です。
このパターンは、しっかり継続すれば最短2ヶ月ほどでよくなります。
ぜひトライしてみて下さい!!