本田圭佑の片モヒカンは姿勢を崩す

2018年ロシアサッカーワールドカップ。世界で有数の選手が出場します。サッカーのワールドカップに出るようなスポーツで頂点を極める選手は、姿勢だけでなく体の使い方がとても上手いものです。特にサッカーの場合はコンタクトスポーツです。多少のタックルをされても倒れない、体勢を崩されても強いシュートが打てる、本当にすごいものですね。

 

 

姿勢の専門家である私が気になったことを今日は挙げていこうと思います。それは髪型です。大事な試合の前に、髪型を変える方は多いものです。気合いを入れるために坊主にしたり、2002年日韓W杯ではベッカム選手がソフトモヒカンにしたのを覚えています。ロシアワールドカップでも、長友佑都選手が髪を金髪にしてスーパーサイヤ人と言われていました。

 

 

ただ今回着目したのは、本田圭佑選手の髪型についてです。左側を刈り上げた片モヒカンにしてきたことです。

https://www.daily.co.jp/soccer/wc2018/2018/06/13/0011350540.shtml

 

姿勢の専門家である私は、片モヒカンを推奨していません。今回その理由を述べさせて頂ければと思います。

 

 

なぜ片モヒカンが悪いのか?

片モヒカンが悪い理由は、シンプルにいうと左右のバランスが崩れるからです。髪を伸ばしていた状態からバッサリ切ると、頭が軽くなったと感じたことがある方は多いのではないでしょうか?意外と髪の重さって感じるものです。

 

その中で片方だけモヒカンにするとなると、左右がアンバランスになるのは誰でも想像できると思います。しかし本来はもっと深い理由があるわけです。特に左刈り上げ型の片モヒカンは、基本的にすべきではありません。それは以下の理由からです。

 

 

 

「左刈り上げ型片モヒカン」がスポーツ選手によくない理由

 

左刈り上げ型の片モヒカンがよくない理由は、前章で述べました。さらに追加すると、そもそも人の体は基本的に右側に傾くのです。つまり右側に重心が引っ張られて傾いてくるのです。特に頭は重心から一番離れた部分になります。よって左刈り上げ型の片モヒカンにすることで、てこの原理によりさらに右側に傾きやすくなります。

 

また特に右利きの方に言えることですが、スポーツなどで利き側(右側)をより多く使うと、体は右に傾きます。それは右肩が下がったり、右側に頭が傾いたりするわけです。ちなみに肩こり・頭痛などの症状が出ている方のほとんどが右側に体が傾いていると言っても過言ではありません。

 

つまり左刈り上げ型の片モヒカンは、右側への傾きを助長してしまうのです。

 

しかし、ここで疑問に思う方もいらっしゃると思います。本田圭佑選手は左利きだからです。なぜ本田圭佑選手は左利きにも関わらず、左刈り上げ型の片モヒカンをすることがいけないのでしょうか?

 

 

左利きの本田圭佑選手が、「左刈り上げ型片モヒカン」がいけないわけ

 

 
左利きの本田圭佑選手なら、左を刈り上げることでバランスが取れていいのでは?そう考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?ただ人間の体はそうもいかないものです。理由は2つあります。

 

 

左利きの選手でも右側に傾く

右利きの選手だから右側に傾くのではなく、左利きの選手でも右側に傾くのです。正直にいうとこの理由はわかっていません。「心臓が左側にあるから、バランスを取るために」という論があったりしますが、実際の理由がわかっていないので、この辺りは割愛します。

 

特に肩や耳の高さを見ていただくといいと思います。まず右利きの選手を列挙します。

 

※横線;右耳の高さ 縦線;正中線 で合わせています

 

 

長谷部誠選手

 

 

香川真司選手

 

 

岡崎慎司選手

 

 

※以上http://www.jfa.jpより抜粋

 

次に本田選手の写真を見てみましょう。

 

 

これを見ていただくとわかると思いますが、本田選手も若干ですが歪んでいるのがわかります。また右側に傾いていることも予想できます。この状態で左側を刈り上げ、右側を伸ばす髪型がいいと言えるでしょうか?

 

これは「針金の原理」に当てはめてみる

皆さんは曲がった針金を元のまっすぐの状態に戻すことが難しいことをご理解いただいているのではないでしょうか?同じことが人の体についても言えます。例えば頭が傾いているから、自力で元に戻せばいいと思われがちです。しかし大抵曲がっているところを直すのではなく、違うところを曲げてバランスを取っているものです。

 

これは本田選手だけでなく誰にもでも言えることですが、右に傾いているから右側を持ち上げるみたいなことでは難しいのです

 

体はそもそもバランスで成り立っている

 

これは本田選手のみならずですが、そもそも人間の体はバランスで成り立っています。特に姿勢については、前後・左右・ねじれなどを含めて考えていく必要があります。

 

スポーツ選手では、道具ひとつでパフォーマンスが変わります。シューズ、スパイク、グローブ、防具などです。またウェアもそうですよね?私の感覚としては、髪型もここではウェアみたいなものなのです。

 

特に大事な試合の前です。このような髪型にすると多少なりとも感覚がズレます。坊主にすると軽くなるのとは異色の感覚です。これがプラスに働くこともあるかもしれませんが、それは運に委ねているようなものです。

 

髪型だけでもこのくらい変化があるということを、ご理解いただければ幸いです。皆さんの生活にも生かしていきたいものです。