「最近太りやすくなった気がする」
「若いうちはすぐ減ったのに」
宮前まちの整骨院では、よくそんな声が聞かれます。
一度はそんな風に思ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。
その身体の変化、もしかしたら基礎代謝が落ちてしまっているからかもしれません。
基礎代謝とは
基礎代謝とは、人が生きていくための最低限必要なエネルギーのことです。
心臓を動かしたり、体温を維持したり、呼吸をしたりと、私たちはただ生きていくだけでもかなりのエネルギーを使っています。
また、基礎代謝が落ちると摂取した栄養を効率よく使うことができなくなります。
そのため、本来必要と言われているカロリーを取っただけなのに、身体が利用しきれず太ってしまうといったことも基礎代謝の低下で起こりがちです。
基礎代謝はなぜ低下するの?
筋肉量の低下
学生のときは、学校の体育の授業や部活動などで運動をすることが多かったと思います。
しかし、働き始めたり家族ができたりと生活が変ったことで、だんだんと運動をする時間が減っていませんか?
筋肉は体温を維持するためにもはたらいているため、筋肉は基礎代謝の全体の2割を占めると言われています。
筋肉は鍛えれば増え、動かなければ減ったりと、増減が見られやすい器官です。
そのため筋肉量が減ると、基礎代謝が下がる大きな原因になってしまうのです。
食習慣の乱れ
人の身体には「食事誘発性熱産生」という、食事を取ることにより熱を生むはたらきがあります。
そのためダイエットと言って過度の食事制限をしすぎると、食事誘発性熱産生ができず基礎代謝が落ちてしまうことがあるのです。
最近は、朝ごはんを食べないという方も多いようですし、栄養バランスに気をつかわず偏りがあったりするのも、原因になります。
年齢
一般的には、基礎代謝は年齢が上がるとともに下がっていきがちです。
年齢が上がるにつれて、運動量が減っていませんか?
こちらも先ほどの筋肉量の低下と同じような考え方になります。
その他にも年齢が上がると内臓機能も少しずつ落ちてくるので、基礎代謝が低下する原因に。
年齢が上がるにつれて運動量が減る方が多いうえに内臓機能が落ちるので、基礎代謝は下がってしまいます。
すると基礎代謝が低下するだけでなく、1日に消費するカロリー量も減ってしまうので余計に太りやすくなってしまうのです。
姿勢が悪い
分かりやすく、猫背の姿勢を思い浮かべてみてください。
背中が丸まり、少し下を向くような姿勢をしていますよね。
そういった姿勢は首や肩の凝る原因となり、結果として身体の血流が悪くなりやすくなります。
それに、背中が丸まるとお腹の内臓をつぶすような状態になるため、内臓まわりの血流が悪くなってしまうことも。
その影響で内臓のはたらきが悪くなると、せっかく摂った栄養をきちんと吸収できなかったり、便秘になる場合もあります。
全身の血流が悪くなれば、もちろん基礎代謝は低下するため太りやすくもなってしまうのです。
基礎代謝を上げるには
では、そんな低下した基礎代謝を上げていくにはどんなことに気を付ければよいのでしょうか。
筋肉量を上げる
筋肉は大きく、アウターマッスルとインナーマッスルの2種類に分けることができます。
アウターマッスルは、筋肉の中でも浅い所にあり関節を動かしたりする役割があります。
インナーマッスルとは、筋肉の中でも深い所にあり姿勢を保持するために働いている筋肉です。
ここでいう筋肉量とは、インナーマッスルを指します。
ただ姿勢を保持するだけで働くインナーマッスルは、つまり意識していなくてもはたらいている筋肉ということになります。
そのほとんど無意識のうちにはたらいてくれている筋肉を鍛えることができれば、基礎代謝を上げることができるだけでなく、全身の血流がよくなる、肩こりや腰痛の軽減、姿勢がよくなるなどの効果もあります。
バランスの良い食事を!
朝昼晩きちんと食べるのはもちろん、栄養バランスにも少し気をつかってみてください。
また、食事を取る時間帯もとても大切です。
仕事などで帰りが遅くなり、夜ご飯の時間が遅くなってしまっていませんか?
遅い時間の食事は、食事からとったエネルギーが消費されにくくなるため、太りやすくなってしまいます。
どうしても遅くなってしまう場合は、消化のしやすいものをとるよう心掛けてください。
また、夜ご飯までの間の時間に脂質の少ない間食をするのも効果的です。
姿勢を正す
姿勢が悪いと血流が悪くなる原因になるだけでなく、筋肉に余計な負担がかかり硬くなりやすくなっている場合があります。
きちんと姿勢を正すことで全身にきちんと血液が回るようになり、疲労なども取れやすくなりますよ。
自宅で簡単セルフケア
最近はスマートフォンやパソコンのせいで、肩が前に巻き込んでいる方が多くいらっしゃいます。
この肩が前に巻き込む状態は、背中が丸くなっていなくても作られる姿勢なので注意が必要です。
この姿勢のときのポイントは、大胸筋と広背筋です。
固くなりやすい筋肉をストレッチして、胸が自然と開ける姿勢を作っていきましょう。
大胸筋のストレッチ
①壁に手から肘をつけます。
②そのまま外に身体をひねります。
*このとき、手から肘が壁から離れないよう注意してください。
広背筋のストレッチ
①右手を上にあげます。
②肘を曲げます。
③左手で右ひじを内側に押します。