正しい姿勢ってどんな姿勢?

「正しい姿勢ってどんな姿勢?」

あなたはそう聞かれたらどのように答えますか。

自信をもって正しい姿勢がどんなものかを説明できるでしょうか。

 

姿勢が悪いことは自覚していても、正しい姿勢を分かっていなければもちろん正すことはできません。

今回は皆さんに目指していただきたい正しい姿勢について書いていきます。

 

 

タイプ別猫背

ただ「姿勢が悪い」といっても、どういう風に姿勢が悪いかは人それぞれですよね。

私たちは姿勢の悪さを大きく4つに分類しています。

 

前肩型猫背

『前肩型猫背』は文字通り、

『肩が前方へ突き出ている猫背』です。

この「前肩型猫背」は自分が姿勢が悪いことに気づいていない場合が多いです。

 

 前肩型猫背

 

 

この「前肩型猫背」は、

・肩の関節を構成する腕の骨が前に飛び出しているのか

・肩甲骨も巻き込んで前に飛び出しているのか

どちらのタイプかで猫背としての負担のかかり方が変わってきます。

 

また肩こりに関しても肩の前面に痛みや不調が出やすい傾向にあります。

肩の関節の動きが悪くなることで、首無し型猫背などの症状を引き起こす恐れがあります。

 

 

顔出し型猫背

顔出し型は横から見るとわかりやすいのですが、顔が前に出てしまうような姿勢を指します。

顔出し型の方は、頸椎(背骨の首の部分)の湾曲が無くなるストレートネックとの診断を受けたことがある場合も少なくありません。

この顔出し型はデスクワークや塾や学校の勉強など座った姿勢が多く、私生活でもパソコンやスマホなどで下を向く姿勢が増えつつあるからです。

 

顔出し型猫背

 

「顔出し型猫背」では首への負担がとても大きくなり、首だけでなく肩こりや背中の張り、頭痛にもつながります。

また顔が前へ突き出てしまうことで、よく首からくる肩こりに悩まされることがあります。

 

 

円背型猫背

円背型は皆さんが想像している、代表的な猫背の姿勢です。

人間の背骨は自然な湾曲、つまりS字のカーブを描いていますが、

この背中部分のS字のカーブが下の画像のように普通の人よりも急なカーブを描いているのが

『円背型猫背』です。

 円背型猫背

 

「円背型猫背」の猫背の方は仰向けで寝ようとすると背中に痛みを感じることがあります。

これは仰向けで寝た際に身体に加わる重力によって背中が伸ばされようとした時に、背骨と背骨をつなぐ椎間関節に強い痛みが生じるためです。

 

 

 

首無し型猫背

『首無し型猫背』というのは、

『首が埋没してしまった状態の猫背』のことを言います。

 

 首なし型猫背

 

これまで紹介してきた猫背の状態が複合することで

あたかも亀が甲羅に首を引っ込めるように首が埋まってしまうのです。

 

この「首無し型猫背」の方は肩や首、背中の筋肉の痛みやコリだけでなく、

呼吸器や消化器などの内臓にも悪影響が表れやすい特徴があります。

 

『首無し型猫背』の人は他の人が見ても姿勢の悪さがすぐにわかります。

 

 

猫背と骨盤のゆがみタイプ

姿勢が悪いという方の多くは上半身ばかりを気にしています。

パッと見て目につくのが背中の丸さだったり、肩や顔が前に出ているところですが、そういった上半身の歪みには骨盤が大きく関係しているのです。

 

骨盤前傾タイプ

前傾とは言葉の通り骨盤が前に傾いている状態を指します。

骨盤をただ前傾させると上半身も前に傾きます。

しかしそんな姿勢では生活できませんよね。

そのため骨盤が前傾している方のほとんどが反り腰です。

 

腰が反ると脊柱起立筋や腰方形筋などの腰にある筋肉がギュッと縮こまります。

それによって腰痛が引き起こされます。

その他にも股関節の痛みやO脚、膝の痛み、外反母趾などに発展しやすいのも骨盤前傾型の特徴です。

 

 

骨盤後傾タイプ

 

後傾とは、骨盤が後ろに傾いている状態を指します。

腰は少し反っていることで上下からの衝撃衝撃を吸収しているのに対し、骨盤が後傾するとその腰の反りがなくなります。

そのため上下からの衝撃を上手く吸収できなくなり腰への負担が増して腰痛に繋がりやすくなります。

 

その他に骨盤が後傾するとお尻の筋肉が弱くなりやすくなります。

お尻の筋肉は立っている時に骨盤を固定する役割があります。

歩いている時の片足で立つ『立脚期』にも使われるためお尻の筋肉が弱くなるとバランスが悪くなり転びやすくなることも。

 

その他、骨盤後傾タイプも股関節や膝の痛みに繋がることがあります。

 

 

正しい姿勢のチェックポイントとは

では一体、どんな姿勢を目指せばいいのでしょうか。

 

自分の「正しい姿勢」をチェックするポイントは、

横から見たときに、

・耳

・肩

・大転子(太ももの付け根の外側にある丸みをおびた骨)

・膝

・くるぶし

が一直線になっているか、です。

 

また、「正しい姿勢」は正面から見ると

・耳の高さ

・肩の高さ

・骨盤の高さ

が同じになっています。

 

重心はかかとに乗っているのが理想です。

ぜひご自分の姿勢を一度写真に撮って、確認してみてください。

 

 

最後に

いかがでしたか?

姿勢が悪いことは自覚していても、実はどんな姿勢が正しいのかを理解していない方が多いのではないでしょうか。

きちんと正しい姿勢を知り、そこから自分の姿勢はどう悪いのかを分析すると「正すべきポイント」が明確になります。

姿勢は見た目だけでなく、肩こり腰痛などの症状はもちろん、身体の疲れやすさや自律神経の乱れにも大きくかかわります。

これを機にぜひご自分の姿勢を見直してみてください。